J.S. Mach Ⅱ 新着記事

2012/06/27

El Pais de las Maravillas - Harold Lopez Nussa Trio


こりゃまたなんだかよくわからない不思議なジャケット絵です。
それはともかくとして音楽の国キューバは超絶テクのジャズピアニストを輩出する国でありますが、そんなキューバのジャズピアニストのトリオ作品。買ってみてから気がつきましたが、プエルトリコ出身のサックス奏者、David Sanchez が10曲中4曲参加していて、ゲストということでわりと控え目ながら良い音を聞かせてくれています。 キューバ出身ピアニストというと早弾き職人のような人が多いようですが、かなりジャズ寄りな音を出していて、パーカッション不在のピアノトリオということもあってラテンな3+3+2っぽい8ビートを基本に据えつつも全体としてモダンジャズ寄りな音の作りと言えましょう。曲のタイトルは知らないものが多いですが、聞いてみると実は「A列車」であったり、ラテンの常番ナンバー Siboney であったり。
iTS で買うとプレイヤーが誰かよくわからないので困るのですが、調べたところ、どうもベーシストは昔 Gonzalo Rubalcaba トリオにいた、Felipe Cabrera らしい。 そうそう、Gonzalo Rubalcaba も悪くはないけど、昔の録音はともかく最近は年をとったのかなんか静かな曲が多くてどうもフラストレーション溜まり気味だよねというラテンジャズ愛好者にはなかなかオススメではないかと思います。
ただ、難癖をつけるわけではありませんが実は意外と一つ一つの曲が短いんですね。スタジオ録音でもありますし新人のショーケース的な意味合いもあるのでしょうから、そんなものかもしれません。たしかに長々と無意味にソロを回すのも興ざめですが、もう少しねちっこく演奏してもらっても良かったかなと。